30代 男性
事故態様:子供を後ろに乗せて、バイクで川の土手道路を走行中、前方走行車両が、川の土手の広場のようなところに停車。それを見て、土手道路を直進中、前方車が突然右折してきて、車の右側面バイクが衝突

受傷部位:バイク運転者、大腿骨に偽関節
獲得等級:併合8級

過失割合が大きな争点となり、裁判となった。実況見分調書が、警察の誘導で、相手の言い分に近い、不利に作成されていた。しかし、その形態での追い越しは、考えられない。右折前に右に寄ったのではなく、狭い橋を渡るため、左の広場に出て、大回りで橋を渡ろうとしたと考えた。何度も現場に通って、車の運行状況を観察。こちらの言い分の形で右折をする車が多数見られた。実況見分調書の物理的不合理性も主張立証し、これに対し、保険会社側も各種実験をして、反論。裁判は、2年にも及ぶ長丁場の激しい論争の末、こちらの言い分をかなり考慮してくれた形で、裁判所から和解案が出され、解決。
 警察の実況見分調書を崩すのは、並大抵で無い努力を要することを改めて感じた案件であった。