70代女性 パート
事故態様:原付バイクと車の衝突事故。
受傷部位:腱板断裂
獲得等級:10級

肩が90度以上上がらないことを強く主訴。手から落ちて、肩に強い衝撃を受けたことが推測できるが、腱板損傷がはっきりしない案件。話をよく聞いていると親指の動きがかなり制限されているとのこと。肩の方が生活に困り指の事はあまり医師にも訴えておらず、リハビリもなおざりにされていた。指の骨折ははっきりしており、指のリハビリ治療もきっちり受けるよう指導した。肩の可動域については、苦労した。結局、肩では、目標の10級に到達しなかった。ところが、14級を覚悟していた指で10級を獲得することができた。結果としては目標達成。肩について、12級以上を獲得し、併合9級を目指すべく、異議を検討し、カルテやリハビリ記録を全て入手したところ、カルテ上「測定をする際、世間話をしながらでは、可動域制限あまりないが、測定器具をあてると、可動域制限ある。心因性?」との記載あり。この老人の可動域制限が本当にあるのかどうか、正直、確信を持てない。心因性の機能障害?アルプスの少女ハイジのクララみたいなものか?極めて無口なおばあさんで、はっきりと物を言ってくれない。裁判での等級UPは、難しい状況。結果的に指で10級取れており、年齢的なこともあり、1級UPの為、時間と労力を使いたくないとの本人の希望で、10級で示談を進めた。肩の制限も考慮に入れた柔軟な対応を相手に求めて交渉を続けていた結果。自賠責保険金と含め総額1300万円での示談。本件は、もし、当事務所に依頼なく本人で進めていたら、14級どまりが予想される案件なので、その場合、年齢も考えれば、100~200万の示談金に終わった可能性が高い。後遺障害に力を入れる当事務所の力が発揮できた案件で、ご本人、ご家族、とても喜んで頂けました。