世の中、不合理なことだらけです。茨木太陽は、そんな所を照らし出し、世に訴えたいと思います。ぼやき漫才 人生幸朗さんが如く、茨木太陽がぼやきます。「ばか者!!責任者出てこい!!」
えっ!!人生幸朗(じんせい こうろう)さんをご存じない…。昭和漫才の大御所です。是非、YouTubeで検索ください。知らなきゃ損。
さて、本日は…

皆さん、聞いて下さい。大手銀行は、街金より質の悪い悪行を平気で行うところがあります。それは、「おまとめローン」です。
 私は、昔からこの運用の問題点を指摘してきました。おまとめローンをすることにより、債務者、消費者金融や街金から借りていた頃より、更なるどん底に落とされてしまうのです。そのどん底は、急落というものではなく、緩やかな傾斜になっており、銀行の指示に従った結果、知らず知らずに引き返せないどん底に導かれています。
 私が思いますに、① 無担保から有担保に切り替えが行われる ② 利息制限法引き直しの機会を失わせる
という点で、おまとめローンは大問題なのです。
先ず、①の有担保切り替えについて
 年率18%超の高金利から年率10%弱(9.8%とかスーパーの安売りみたいな中途半端な数字が多い)に切り替えませんか?と甘ーい誘いをかけます(「こっちの水は甘いぞ」)。無論、支払い能力に疑念があるような人には持ちかけません。甘ーいお誘い(CM)に寄ってきた多重債務者から仕事、財産、親族状況の聞き取りをします。そして、コイツはカモだと思えば、田舎の実家を担保に入れさせたり、親を保証人に立てさせたりするよううまく誘導がなされます。しかし、誰でも親に頼み込むのには躊躇してしまいます。しかし、銀行さんはプロです。提灯アンコウの如く、目くらましの光を投げかけます。よくある手口として、20年とか長期の返済プランのに誘い込むのです。毎月、15万円位払ってきた多重債務者に、毎月4~5万円の返済プランを示すのです。「流石、大手銀行さんだ、サラ金や街金とは違う、神様~」という感じで飛びついてしまうのです。返せると思っているので、親も子供を信じて「子供のためなら・・・」と子供の頼みに応じ、差し出された書類に判を押します。毎月15万円払ってきた多重債務者にとっては、5万円程度なら大したことないと錯覚に陥ります。実際は、今まで、多額の債務を支払いできてきたのは、他に借りることができたからに他なりません。このようにして、毎月の支払いが減った(金利が減った)ことで、確かに支払いは、一時的に楽になったような気になります。
 しかし、多くの多重債務者は、お金の管理ができない状況(性格もあります。既に、ノイローゼ状況の時もあります)にありますので、やはり、少額の資金不足に陥ります。すると、おまとめローン前の貸し主から、またまた、甘いお誘いがあります(「お助けしますよ~」)。一旦、無担保貸付け枠がおまとめローンによりゼロとなっていますので、金融業者から見ると新規客と同等真っ白なキャンパス状態です。
 こうして、再び、借入額が増えていくのです。金利が、多少低くなっているので、ジワジワと借金が増え、支払いの限界値に達するまで、時間がかかります。払えなくなって、優しかった銀行さんに相談します。銀行さんはここで、豹変します。「〇〇までに絶対はらってください。」しかし、この段階では、サラ金の様に取り立て厳しくありません。放っておくと、「滞納で、期限の利益喪失しました、全額払って下さい。そうでないと担保実行します」と弁護士名で通知が来るのです。金額を見てびっくり、僅かしか元金減っていません(私が、最近経験した案件では、580万円20年ローン、金利、9.8%毎月56000円、5年経過して、支払い総額400万円超で、なんと元金は、40万円しか減っていないのです)。そうです、銀行さんは、元々、金利という果実(法律用語でも金利は「果実」なんです)を実らせる大事な果樹として多重債務者を見ていたのです。言い方を変えれば、「百姓は、生かさず殺さず」(徳川家康談)、ああ恐ろしい。
 親戚まで巻き込んで、お金をかき集め、返済することになります。借りられる当てがあればいい方です。まとまったお金が用意できない場合、すぐに、競売にされるかというとそうでもありません。実家の親に支払いを継続すれば、競売実行しませんよと持ちかけます。甘ーい言葉で契約の書き換えを持ちかけます。その時、更なる保証人を要求したりします。銀行さんは、担保がある限り、一括返済より、今までどおりの返済の方がいいのです(「生かさず殺さず」)。
 この段階で、主債務者が自己破産して、借金がゼロになると、年金生活の親には迷惑をかけられないと、親が払うおまとめローンを実際は、本人が肩代わりして支払いを継続します。そうすると、双六で言えば、「ふりだしに戻る」です。また、生活費不足に陥り、今度は、ヤミ金にまで手を出してしまいます。更なるどん底に入り込むのです。ああ、恐ろしや。

 ②、金利引き直しの機会の喪失について
 銀行さんは、おまとめローンの時は親切です。借入先とコンタクトを取り、借入先へ直接払い込みをしてくれます。借入先が高金利であろうと銀行さんの知ったことではありません。お約束のお金を支払うのは当たり前。金融業者は、縄張りは違えども案外、皆仲好しですね(「同じ穴の狢」)。
 本来なら、過払いがあったり、債務が大幅に減るのに、そんなのお構いなしです。消費者金融、街金から銀行名義の借金に変更されます。私に言わせれば、「非合法の合法化」、一種のマネーロンダリングです。
 この段階で、元の債権者に対して、過払金が発生するわけですが、「金を払わない」と「金を返せ」どちらが楽か、誰が考えても答えは同じです。過払いの回収は、極めて難しくコストがかかります。時効の問題もあります。多くが、泣き寝入りです。

 ③ もし、おまとめローンを利用する前に、弁護士に相談に行っていれば、どうなっていたのでしょう。
  通常の弁護士ならば、破産や個人再生を勧めるでしょう。親に担保差し出させるなど論外です。
  しかし、悪徳、司法書士、弁護士ならば、債務整理を指導し、たっぷりと手数料を稼ぎます。
  私は、このぼやきコーナーで何度もぼやいているとおり、「生かさず殺さず」の銀行と同じ発想です。ああ恐ろしい。

私は、人生行路師匠ばりに声を大にして言います。「ばか者、責任者出てこい!多重債務者は、めんどりか?卵産ますだけ生ませといて…、産まなくなったら、首チョンパで、鍋行きかい!」「えっ、骨からええ出汁でるって!?」「ええ加減にせい!!」