40代 男性
事故態様:右折車両対直進車 
受傷部位:頸椎捻挫
獲得等級:14級9号

車で名古屋に出張中、相手年配者運転の右折自動車こちら直進自動車の事故です。私の依頼者は、助手席で居眠りしていた方で、寝ているところに、大きな衝撃で首に大きなダメージを受けた案件です。当職の指導の下、通院され、認定には微妙なところでしたが、最終的には、14級9号の認定を受けることができました。
 問題は、ここからなんです。事故時の信号について、相手が、こちらが赤であることを譲らないのです。残念ながら、ドライブレコーダーも無く、状況からすると青・青事案で、相手の過失が大きく認められる案件です。ですが、相手は、こちらが悪いと言って、全くの対応をしてきません。
 当方は、同乗者ですので、今回の事故は、同僚運転者と相手年配者との共同不法行為によるものですので、本来、当方依頼者との関係では、過失は問題になりません。ですが、相手は、過失問題が決着していない限り対応しないとの一点張り。仕方なく、治療については、人身傷害保険特約で対応し、後遺障害獲得後、人身傷害特約での支払いを受けました。後遺障害認定後も、過失割合での動きはなく、相変わらず対応してもえず、相手に頼まれて、共同不法行為者両名の自賠責保険請求手続きを取りました。自賠責ダブルでの賠償があるので、残請求は、ほとんど無い位まで下がりました。この僅かな金額でも相手は、対応してこないのです。裁判でもしてくださいとの雰囲気です。私は首をかしげました。両共同不法行為者の任意保険は、同じ保険会社です。過失割合がどうであろうと払う保険会社は同じです。しかも、裁判しても、過失割合は、請求者に関係ないので、判断の対象になりません。私は、言いました「当方、弁護士特約あり、裁判してくださいというのならしますが、この僅かな請求で、そちらどれだけ弁護士費用のコスト使うのですか?相手の費用も、こちらの費用も結局貴社が持つのですよ。本当にいいのですね」念を押したところ、最終的に、相手本人の説得に成功したとのことで、訴訟に至ること無く示談がまとまりました。
 本件は、当事務所の注いだエネルギーにより、後遺障害獲得、かつ、完全賠償に成功した案件でした。